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家計簿から家計簿アプリへ~マネーフォワードのポジション
「家計簿から家計簿アプリへ」
家計簿アプリと言っても実態は色々ありそうだ。
個人のお金を管理するのに昔から家計簿をつけていた人もいるだろうが、最初は現金管理が主な目的だったかな。その頃の家計簿は迂闊にも廃棄してしまったようだ。
レシートを張り付けてみたり。
銀行も複数使うし、クレジットカードも使うようになる。
なんだかんだであちこちにお金の記録が残るようになると、家計簿をつけるのも便利になるはずが、実際はわざわざつけなくてもいいか止めてしまったり。結局、現金管理に戻ったり。
雑誌の付録の家計簿に手を出して1か月もしないで諦めたり。こうなると恥ずかしいくらい人間の性格が出るものです。 市販の家計簿もいろいろあって、それぞれ自己主張して、価値観というか文化観が一致しないと続けられない。作者のこだわりは色々ありますね。
エクセルで自分で整理するのも、継続するのは大変。でまたも止めてしまう。
で、何気なくMSオフィスの隣のMSマネーを買ってみる。
資産管理などと仰々しいが中身は家計簿ソフト。便利なのは銀行に接続してデータを回収してきてくれる。ばらばらが一つになるのは大きなメリット。
MSマネーは何年くらい存在していたか。マイクロソフトはあっさりMSマネーの更新版もバージョンアップもサポートも止めてしまった。ドロップアウトして頑張る連中がいたのかな。
アグリゲーションサービスが家計簿アプリの売りになったのはこのころかな。
ほどなく。マネールックというのが出てきて注目されたが、ここはシステム改編で躓いたかな。とはいえ、今も頑張っているはずだ。
同じ時期に似たようなアプリサービスがいくつも出てきたように思う。MSマネーのお手本を見ながら」のチャレンジだろう。見方によっては危なっかしいアプリという認識も広がっただろう。
そのころのNTTコミュニケーションのOCN家計簿は有力な家計簿アプリ。マネーキットの人生通帳にも展開された。母体がしっかりしているの信頼を得たともいえる。延々と続いて今のkakeibonにつながる。さすがに設計が古すぎて使い続けるのは苦行。
スマホの普及に伴って家計簿アプリの要件にも若干変化が出てきた。その一つはレシート読み取り。真面目な一途な家計簿マニアは詳細費目にこだわるから、レシートのすべての項目を入力する。この手間は半端じゃない。食生活の偏りを調べるには欠かせない作業だ。
レシート読み取り=OCRの性能競争になった。上出来はZaimで、家計簿アプリとしても魅力的な商品になっている。詳細費目まで管理する人にはおそらく今もZaimが最右翼ではないか。資産管理の側面は今後の強化課題(すでに克服しているかもしれない)。
マネーフォワードはレシート読み取り機能(性能は今一)などを使って費目詳細まで管理するか、取引単位(レシートの中は見ない)で管理するかの選択性。費目と店舗が両立しないなて致命的な欠陥だけど、その弱点は随所に出てくる。逆に言えば、利用者側で固有の工夫をして使いこなすことになる。
「マネーフォワードのポジション」
マネーフォワードは現時点でベスト家計簿アプリの一つだが、全部中途半端で済ましているように見えなくもない。有料バージョンにはプロ用途の会計ソフトが並べられているが、それらへ導入させるためだけの存在なら今後もあまり期待できないだろう。
どちらかと言えば資産管理は魅力的だが、家計管理は頼りない。費目管理や日日のメモもできないなど主婦(主夫)層の受けは今一。
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最後に待っているのは、結局エクセルかも知れない。マイクロソフトのExelは歪んだ進化をしてしまったから、フリーソフトのエクセルもどき、スプレッドシートあたりで、スマホ~パソコンシームレス管理が主体になっていくだろう。
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