グーグルをはじめネットサービス提供者は想定デバイスをパソコンからスマホに変更している。シフトチェンジはもう何年も続けられている。スマホの普及率、スマホ自体の高性能化の進捗。そういうものを横目で、長い時間を掛けて少しずつ。
家計簿アプリ、アグリゲーションサービスでも、パソコン版(ブラウザ版)、スマホ版に両方を用意するのは常識。ネットバンキングでも、証券会社のアプリでも、両方用意している。
どんな苦労があるの?
- パソコンしか使わない人に、ヘビーユーザーの多くはこちらだが、 提供するスペックはフルスペック。
- スマホしか使わない人、多くの一般ユーザーはこちらだが、従来は、スマホ向けは一部機能で済んでいたが、スマホ前提のユーザーにはフルスペックを提供しなければいけない。話題のLINE家計簿は最初からスマホ版しか用意していない賢明さがあるけど、パソコンユーザーにとっては頼りない印象がある。
- パソコンとスマホを併用する人には、スマホ向けが部分スペックでも問題とならなかった。環境が異なるので、差異が存在しても受け入れられた。人気の家計簿アプリZaimはスマホ担当が頑張ってスマホ版の方が出来がいい。OCR機能(レシレコ)もあるから最初からユニークなポジションを持っていた。
- 問題は、初期形態(パソコン:フルスペック、スマホ:部分スペック)から、パソコンもスマホもフルスペックに移行しなければいけなくなったこと。
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マネーフォワードは何を間違えたか
いい加減な開発標準しか持っていないマネーフォワードはこれまでも間違いばかりだけど、代表(辻)の経営センスは抜群だから、内部的な欠陥は大事にならずに済んでいる。
- 代表(辻)自身が、スマホ版のポジショニングを明確にできなかったこと。 それは取りも直さずパソコン版のポジショニングが明確でなかったことになる。
- これまでのポジショニングと今後のポジショニングでは何が変わるのか。
- その議論を深めれば、商品コンセプトの検証サーベイも具体的で有意義なものにできた。自分たちの強み弱み、目指す方向との整合性も。
- やりたいことと出来ることのギャップに対してトレードオフにできるもの、してはいけないものも十分議論出来ていない。
- 実際に何も議論しない訳はない。実際は相当の議論を重ねた筈だ。最後は、代表(辻)はそれほどの確信もないままGOサインを出してしまったのだろう。本当の意味で納得できていない状態だったから、リニューアル撤収の判断も早かった。懸命だ。
- 代表(辻)は単にパソコンのスペックを全部スマホに載せるように言うだけで良かった。勿論、スマホユニークな機能は残したままだ。代表(辻)がシンプルに要求を伝えるだけで十分。
- 開発現場は有効なスペック表すら作っていないことに気付くだろう。スペックとUIの切り分けの難しさにも気付くだろうね。
- 要求がシンプルなら、新バージョンリリース案内で余計なEXCUSEも必要なかった筈だ。
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顛末:
懸念した通りの展開。勇気ある撤退だって?。そうではなくて馬鹿やって振出しに戻るでしょ。
勇気ある撤退はそろそろMFを解約することではありませんか。代替手段がない?。確かにね。エクセルで作り込むしかありませんね。と言ってそんな腕もない。第一面倒くさくてやってられない。
困りましたね。担当者の首切って済む話ではありませんから。
- https://moneyforwardlostandfound.blogspot.com/2020/07/web-httpsmoneyforward.html
- https://moneyforwardlostandfound.blogspot.com/2020/07/quick.html
- https://moneyforwardlostandfound.blogspot.com/2020/07/blog-post.html
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可哀そうなマネーフォワード
目的があったから変更したんでしょ?
元に戻したら目的は達成できない。
達成しなくて済む目的って最初から意味が無かった。
只の無駄骨。
機能あるいはUIの統一をスマホ版パソコン版で達成したかった?
誰の要求?
そもそも、環境が全然違うのに、統一など出来るわけがない。
パソコン・スマホ共用技術セットを作って、メンテナンスの一体化を図りたかった?
スマホ版に合わせて、パソコン版からスペックをドロップさせた。スペックダウンは従来から勝手によくやっていたが、それを踏襲したのかな。
顧客・利用者本位に考えない企業体質。
それが今回も発揮されただけのことだ。
旧バージョンに戻すのも勝手にやっている。
まあ、はっきり言って、こんな無責任な会社駄目でしょう。
どうせ個人ユーザーと思って好き勝手ばかりやっているけど、自宅では個人ユーザーでも出社すれば法人ユーザーだよ。
で、もちろん、マネーフォワードを契約相手にすることはできない。
開発標準も運用標準もなにもないんだから。
それらしいものを説明されても、実際は何も出来ていないことを、こちらは掴んでいるのだから、話にならない。
一部、すごい優秀な技術者がいるのは間違いないから、その人たちだけリクルートしたいと思う企業ユーザー(兼個人ユーザー)は少なくないだろう。
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より顧客要求に相応しいシステムにするための改善なら当たり前だけど、顧客は二の次の変更だから、モチベーションも何もないだろう。失敗して当然。
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ひとり相撲を取っていただけ。
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コメントを見ると改善要望がいくつか出ているが、殆どは無視されるだろうね。従前どおりですよ。何を期待しているんだろうか。
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資産運用に血道を上げている利用者の人も可哀そうだな。これから、いつはしごを外されるか分からない。代表(辻)が腹を決めたらそうなるからね。彼のセンスは抜群。判断も早い。見切るのも早い筈だ。
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(追記@2020/07/20)
その後どうなったかサイトを眺めたらリニューアル撤回に関するお知らせリンクも消えていた。
全くもう何もなかったかのような昔のごちゃごちゃした、煩いままの画面になっている。
そうなんだ。
マネーフォワードはお知らせ履歴も何も残さない。今回に限らず、過去のすべてのお知らせは何処にもない。全て何もなかったことにしたいのだろう。不名誉なことに違いない。
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あとがき
マネーフォワードは折角のチャンスを不意にしてしまった。パソコン版(WEBブラウザ版)は株式や投信宅や外貨など運用主体のマネーマネジメントユーザーのために冷凍保存。
大多数の一般ユーザー向けにはスマホ版を手直ししていくことが要件となった。
家計簿利用は将来に渡って全く期待できない。
そういうことがリニューアル失敗で決定づけられたのかな。
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